空の時 15


 

 俺と美咲は、千春の家の前にたどり着いた。

千春の母が出て応対してくれたけど、千春は会いたくないと言ったらしい。

 俺は、どうしていいか、分からなかった。


 美咲は、「何しての? メールして。」

「え?」

「早く、メール書いて」

「うん」

 俺は、携帯のボタンを押した。


 何度か、やり取りするうちに、千春が玄関から顔を出した。

美咲は、「ちょっと、雅人、どこかで時間つぶしててくれない?」

「え?」

「この子と話があるから」

「そ、そうか?」


 俺は、近くの公園で時間を潰した。