店内は、学生達やOLで賑わっていた。
二人とも、ハンバーグを頼み、来るのをまっていた。
沈黙が続く・・・
何を話していいか分からない。思わず口をついた言葉は、
「美咲って、彼氏いるの?」だった。
言った俺が驚いたが、美咲は静かに俺を見つめた。
「いるよ。2つ上の先輩」
「あはは、と、当然だよね〜」
「それが、なにかあるのか?」
「い、いや別に・・・」
俺は、ハンバーグが届くのを心底待った。
やがて、ハンバーグが運ばれ、二人は黙々と食べた。
周りは、明るい声がしているのに、これじゃ、別れかけてる恋人のようだ。
「で、自殺衝動はやめたの?」
「う、うん」
「なんか、すっきりしないみたいだな?」
「え、いや、とんでもない!」
「お前、嘘下手だな?」
「う・・・、」
「3年4組の『公崎』ってのに、ショーのことを聞いてみろ?」
「ショー?」
「聞くんだぞ?」
「・・・、はい」
翌日の昼休み。3−4の公崎にショーのことを聞きに行く。
やはり、年上ばかりだと緊張する。
じろじろと、見られるのは、気持ちのいいものではない。
3−4の教室に入り、近くにいた生徒に公崎はどこかと聞く。
公崎は、教室一番後ろの窓際だった。
「公崎先輩ですね?」
「んぁ? 1年坊主がなんだ?」
「あの、ショーのことについて聞きたいんですが・・・、」
そう言うと、公崎は、にやりと笑った。
「次のショーは俺の家でやる。地図はここだ」
たぶん、コピーしてるのか、大勢に配ってるようだった。
「日にちは、次の日曜日の夜の9時だ」
「分かりました」
そして、日曜日、驚くべきものを見た。